植物性温泉のモール温泉は、一般的な鉱物性温泉に比べて世界でも希少な泉質で、資源が限られている貴重な温泉資源です。数ある北海道内の温泉地に先駆け、平成16年に北海道遺産として選定されました。十勝川温泉は、かつてアイヌの人たちが薬の沼と言っていたという語り伝えもある温泉で、昭和初期から本格的に開発が行われました。戦後は道東を代表する温泉地に成長し、今では圏内外関わず多くの観光客が訪れています。
この貴重な温泉資源を大切に守っていこうと、地域が一丸となって資源の保護活動を行っている温泉郷です。
「モール温泉」は泥炭(亜炭)などに由来する腐植物(フミン質)を含むアルカリ性の温泉のことで、モール浴に似た効果が期待されることに由来します。泉質はナトリウム塩化物・炭酸水素塩泉(弱アルカリ性低張性高温泉)。適応症は神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、うちみ、くじき、痔疾患、慢性消化器官、慢性皮膚病、病後回復期、疲労回復、健康増進、虚弱体質、慢性婦人病、冷え性、きりきず、やけど。